宮寺先生:1年生の頃は大学に進学したいとしか言っていなかったのに。子ども食堂でのボランティアを機に、法学部に進学して公務員になるという明確な目標を見つけたから驚きました。ただ、将来が具体的になった分、志望理由書の書き方や面接練習は指導しやすかったです。
Sさん:自分の想いは決まったけど、それを人に伝えるのが難しかったです。先生たちに文章や面接で使う言葉の一つひとつにもアドバイスしてもらえたおかげで、回を重ねるごとにまとまって他者に伝えられるようになりました。
宮寺先生:添削してもらうほかに、小論文はどんな対策を。
Sさん:問題集にあるテーマを順に書いて練習しました。毎回時間内にできなかったけど、自分の考えを書き切って、納得してから次に進むようにしていました。現状を知らないと書けないから、社会課題に関するニュースもチェックしました。
宮寺先生:試験でのテーマは「ストライキについて」でしたね。
Sさん:練習したことのないテーマだったけど。ずっと社会全体についてあれこれと考えてきたから、自分でも驚くほどすらすらと意見を書き上げることができました。
宮寺先生:グループ面接練習でほかの子たちの意見を聞けたことも勉強になって、視野が広がったかもしれませんね。
Sさん:子ども食堂が善意の融資に頼って運営していると知って、行政の支援がないなんておかしいと感じて地方公務員をめざそうと思いました。日々輝は助け合うのが当たり前。困っている人に手を差し伸べることの大切さを学んだからです。
宮寺先生:志望理由で何度も書き直して伝えようとがんばった想いを、よりよい社会づくりのために活かしてくださいね。