1か月後に東日本大震災から10年となります【横浜校】

2月13日(土)深夜に福島県や宮城県で最大震度6強を観測する地震がありました。東日本大震災から10年になろうとする矢先の出来事でした。写真は13日の地震後に福島県の夜明けの空を撮影したものです。

5年前の2016年(平成28年)日々輝学園は全校舎から参加者を募り「東日本大震災」から復興を目指す現地を研修視察しました。その研修報告を再掲いたします。

生徒会通信 特別編 ~東日本大震災 被災地復興状況等 視察体験学習~

《はじめに 》私たち生徒会会長Aと副会長Bは横浜校を代表し 3 月 9 日・10 日に東日本大震災の被災地であ る大船渡市・陸前高田市を訪れました。震災の被害の大きさ、復興状況を視察し、他の生徒や先生方に伝 えることを目的とするためです。これを期に防災・震災対策の重要性を再確認していただきたいと思います。

《行程》平成 28 年 3 月 9 日(水)~3 月 10 日(木)

1日目【主要視察場所】

◎大船渡視察 ①橋爪商事 (津波の到達点が確認できる建物) ②サン・アンドレス公園 (被災した大船渡湾を一望できる展望台のある公園) ③加茂神社 (高台にある津波から多くの人を救った神社)

 2日目【主要視察場所】

◎陸前高田視察 ④末崎中学校仮設住宅 (中学校の校庭に建てられた仮設住宅) ⑤箱根山 (市内を一望できる山) ⑥奇跡の一本松 (復興のシンボルとなった一本松)

復興状況 日本大震災で被災した箇所については、94%の箇所で事業に着手し、79%の箇所で完成に至っている。平成 29 年度までに約 9 割、平成 30 年までにほぼ完了の見通しが立っている。

《仮設住宅》

避難者約 17 万 4000 人のうち、5 万 8948 人(2016 年 1 月末現在)は 2 万 8685 戸のプレハ ブ仮設住宅で生活する。被災 3 県では、受け皿となる災害公営住宅が建設されてはいるものの避難者の 経済的な事情などから、公営住宅に移る人が少なく、仮設暮らしが長期化している。

《 学校 》

被災3県の公立小、中学校 114 校のうち、45%の 51 校が仮設校舎で授業を続けている。福島を中 心に復旧のめどが立たない学校も 21 校に上り、教育環境の整備は遅れが目立つ。今現在、学校の敷地内に 仮設住宅が建っているために、校庭を使用できない学校もある。仮設校舎のうちプレハブを利用しているのは 28 校、他校や廃校などの間借りは 23 校。このうち今後の再建が決まったのは 36 校で、2016 年度に 10 校、17 年度に 24 校、18 年度に 2 校が校舎復旧を目指している。

 《感想》

会長A・・・私は今回、思っていたよりも復興が進んでいないと感じました。復興とは震災以前よりも良い状 態にすることであるという話を聞きました。では、復興の完了とはなんでしょうか?瓦礫がなく なっても建物が出来ても街が以前と同じ姿になっても、まだ復興したとは言えないのではない でしょうか。本当の意味で復興が終わるその時まで震災を忘れないこと、それも一つの復興支 援ではないかと思います。そしてそれはまた、最も必要な震災対策だとも思います。

副会長B・・・今回の視察体験学習で、自分が思っていた以上に復興が進んでいるなと思いました。気仙沼に は震災を忘れることのないように被害にあった建物をそのままの状態にしている場所を見まし た。建物にはここまで津波が来たという看板が設置されていて、中は何もなく鉄骨などが散乱 していて震災の怖さを実感しました。

 引率のC先生・・・2日間の視察研修には今回、横浜校、東京校、神奈川校の生徒会役員代表が参加しました。その全員が津波 の被害の大きさに驚嘆し、天災の恐ろしさを理解できました。なんでもテレビやインターネットで知ること ができる現代だからこそ、実物を見る機会が減ってしまっています。しかし、視察したことで生徒会が興味 を持てたように実物にはパワーがあります。現地に行く事でしかわからないこともあるので、みんなも機 会があったら旅行してみましょう。関心を持つことが復興支援の第一歩です。震災を風化させないように しましょう。

 

当時の生徒会の皆さんの研修視察から5年、来月3月11日に「東日本大震災」から10年を迎えます。あらためて万が一の場合に備えて、学校でも家庭でも防災に対する意識を高め、しっかりとした対策をとっておきましょう。